C1100 (タフピッチ銅)の概要と成分について

C1100 (タフピッチ銅)の概要と成分について

C1100 は、タフピッチ銅と呼ばれ、無酸素銅、りん脱酸銅と共に、銅の割合が99.9%以上の純銅の一つです。この純銅の中でもタフピッチ銅は、少量の酸素を含んだ材料で、高温になると水素ぜい性が生じます。(1)

主な製造メイカー:三菱伸銅株式会社三井住友金属鉱山伸銅株式会社古河電気工業株式会社三谷伸銅株式会社
画像引用元:有限会社 こだま製作所

JIS規格によればタフピッチ銅の特色としては、導電性、熱伝導性、展延性、絞り加工性に優れ、溶接性、耐食性、耐候性に優れた材料になります。

C1100 の成分・特性一覧

化学成分

Cu
99.90以上

機械的性質

引張試験 曲げ試験*1 硬さ試験(参考)
厚さ mm 引張強さ N/mm2 伸び % 厚さ mm 曲げ角度 内側半径 厚さ mm 硬さ*2 HV
0.10以上 0.15未満 195以上 20以上 2.0以下 180° 密着 - -
0.15以上 0.5未満 30以上
0.5以上 30以下 35以上
引張試験 曲げ試験*1 硬さ試験(参考)
厚さ
mm
引張強さ
N/mm2
伸び
厚さ
mm
曲げ角度 内側半径 厚さ
mm
硬さ*2
HV
0.10以上 0.15未満 215〜285 15以上 2.0以下 180° 厚さの0.5倍 0.30以上 55〜100
0.15以上 0.5未満 20以上
0.5以上 30以下 215〜275 25以上
引張試験 曲げ試験*1 硬さ試験(参考)
厚さ
mm
引張強さ
N/mm2
伸び
厚さ
mm
曲げ角度 内側半径 厚さ
mm
硬さ*2
HV
0.10以上 0.15未満 235〜315 - 2.0以下 180° 厚さの1倍 0.20以上 75〜120
0.15以上 0.5未満 10以上
0.5以上 30以下 245〜315 15以上
引張試験 曲げ試験*1 硬さ試験(参考)
厚さ
mm
引張強さ
N/mm2
伸び
厚さ
mm
曲げ角度 内側半径 厚さ
mm
硬さ*2
HV
0.10以上 10.0以下 275以上 - 2.0以下 180° 厚さの1.5倍 0.20以上 80以上

物理的性質

比重 8.94
熱膨張係数
(20〜300℃)10-6/K
17.7
熱伝導度
(20℃)W/(m・K)
391
体積抵抗率
μΩ・m
0.0171
導電率
%IACS
101
縦弾性係数
Gpa
118

メーカー規格

板厚

板厚は調べれただけ板厚になりますので、商社や問屋によっても取り扱ってる板厚は変わります。
表で常にある在庫としては無かったのですが、t0.06などのt0.1未満のC1020もあるようです。

板厚 t0.1, t0.15, t0.2, t0.25, t0.3, t0.4, t0.5, t0.6, t0.7, t0.8, t1.0, t1.2, t1.4, t1.5, t1.6, t1.8, t2.0

※t2.0以下のみ

板厚公差

厚さ 400 以下 400を超え
700 以下
700を超え
1000 以下
1000を超え
1250 以下
0.10以上
0.15以下
±0.02 - - -
0.15を超え
0.25以下
±0.02 ±0.03 - -
0.25を超え
0.35以下
±0.03 ±0.04 ±0.06 -
0.35を超え
0.50以下
±0.04 ±0.05 ±0.07 ±0.15
0.50を超え
0.80以下
±0.04 ±0.06 ±0.08 ±0.16
0.80を超え
1.2以下
±0.05 ±0.08 ±0.10 ±0.18
1.2を超え
2.0以下
±0.06 ±0.10 ±0.12 ±0.22

(JIS H 3100)

厚さ 1250を超え
1500以下
1500を超え
1750以下
1750を超え
2000以下
0.10以上
0.15以下
- - -
0.15を超え
0.25以下
- - -
0.25を超え
0.35以下
- - -
0.35を超え
0.50以下
- - -
0.50を超え
0.80以下
- - -
0.80を超え
1.2以下
±0.28 ±0.35 -
1.2を超え
2.0以下
±0.33 ±0.40  ±0.50

(JIS H 3100)