KLF-5 (低錫リン青銅) の概要と成分について

KLF-5 (低錫リン青銅) の概要と成分について

KLF-5 は、銅(Cu)に少量の鉄(Fe)、リン(P)および錫(Sn)を添加した、低錫リン青銅です。リン青銅よりも耐熱性があり、導電率が高く、高強度(リン青銅とほぼ同等)な材料で、JIS規格にはない、神戸製鋼製の商品です。

製造メーカー:神戸製鋼所

KLF-5 の特徴

  1. 耐熱温度は、りん青銅より約100℃高い
  2. 導電率は、黄銅、りん青銅に比較して、約4~5割高い
  3. はんだ濡れ性、めっき性が非常に優れている
  4. 耐応力腐食割れ性は、りん青銅より優れている
  5. 強度は、りん青銅とほぼ同等
  6. 耐クリープ性に優れている
  7. 打ち抜き性、及び成形性に優れる(プレス加工)

KLF-5 の成分や機械的性質など

化学成分

Cu残り
Sn2.0 %
Fe0.1 %
P0.03 %
メーカーサイトより

機械的性質

質別1/2HHEH
耐力
N/mm2
475
(代表値)
575
(代表値)
595
(代表値)
引張り強さ
N/mm2
440 〜 540540 〜 640590 以上
伸び
%
8 以上5 以上参考値
HV140 〜 180170 〜 210180 以上

物理的性質

融点1068 ℃
比重8.9
ヤング率 (縦弾性係数)
kN/mm2
123
剛性率 (横弾性係数)
kN/mm2
46
ポアソン比0.33
線膨張率
×10-6/K
17.6
比熱(20℃)
J/kg・K
376
熱伝導率
W/m・K
150
導電率
%IACS
35
体積抵抗率
×10-3μΩ・m
49.3
上記は代表特性です

板厚

板厚0.1 〜 1.0
20 〜 600