SUS301 CSP (バネ用ステンレス鋼)の概要と成分について

SUS301 CSP (バネ用ステンレス鋼)の概要と成分について

オーステナイト系ステンレスの1つで、SUS304 CSPよりもニッケルとクロムの含有量が少なく加工硬化しやすいため、硬度が高くした材料がほとんどで、その特性から板バネとして使用されています。
また、この特性から調質は1/2H以上からの流通がメインとなります。

製造会社:日本金属日立金属ネオマテリアル

板バネとしての利用

板バネの材料として使用されることが多い材料ですが、その選定は実際に使用してみて合わせていくのが一番近い道なようです。というのも、線材のコイルバネの場合、負荷のかかる方向が一定なため計算しやすいことと需要があるため設計ソフトも豊富にあります。しかし、板バネは固定方法、負荷の方向が一定でないため、算出が困難であると言われています。

SUS301 CSPの成分・特性一覧

化学成分

CSiMnPSNiCr
0.15以下1.00以下2.00以下0.045以下0.03以下6.00〜8.0016.00〜18.00

機械的性質

調質耐力(Mpa)引張強さ(MPa)伸び(%)硬さ(HV)
1/4H以上860以上25以上250以上
1/2H510以上930以上10以上310以上
3/4H745以上11130以上5以上370以上
H1030以上1320以上430以上
EH1275以上1570以上490以上
SEH1450以上1740以上530以上

物理的性質

密度
g/cm3
比熱
J (kg・K)
熱膨張係数
(0~100℃)10-6/K
 熱伝導率
W/(m・K)
電気抵抗
μΩ・cm
ヤング率
N/mm3
 7.9350216.916.372193.000

流通性の高い板厚

EH or SEHH3/4H1/2H
t0.1t0.1 t0.1t0.1
t0.3t0.15t0.15t0.15
t0.5t0.2t0.2t0.2
 t0.25t0.25t0.25
 t0.3t0.3t0.3
 t0.4t0.35t0.4
 t0.5t0.4t0.5
 t0.6t0.5t0.6
 t0.7t0.6t0.7
 t0.8t0.7t0.8
 t1.0t0.8t1.0
 t1.2t0.9t1.2
  t1.0 t1.5
  t1.2 
  t1.5 
  t2.0 
2018/04/01現在