SUS430 の概要と成分について
SUS430 は、SUS304と並び多く使用されているフェライト系ステンレスです。ニッケル(Ni)を含まないためSUS304よりも安価ですが、耐食性は劣ります。
ステンレスは水回りや耐食性の必要な部分に使用されるため、基本的にはSUS304が望ましいのですが安価に抑えるため、SUS430 が使用されています。決してSUS430を使用することが悪いわけではありません。建物の外観にも使用されることもありますので、一定の耐食性はあります。しかし、サビが出やすいというのは、念頭においておく必要があります。
また、SUS430の板材の仕上げは基本的には、2B もしくは BAが多いですが、薄板、箔材はCSPというバネ材が流通しています。
SUS430 の成分と特性
化学成分
C | 0.12 以下 |
Si | 0.75 以下 |
Mn | 1.00 以下 |
P | 0.040 以下 |
S | 0.030 以下 |
Cr | 16.00 ~ 18.00 |
Fe | 残り |
機械的性質
引張強さ [N / mm2] | 420 以上 |
硬さ [HV] | 200 以下 |
伸び [%] | 22 以上 |
耐力 [N / mm2] | 205 以上 |
※耐力、引張強さ及び伸びについては厚さ 0.30 mm 以上に適用する。
※N / mm2=1 MPa
SUS430 の流通している板厚
2B or BA or HL | CSP H TA or SR |
t0.5 t0.6 t0.8 t1.0 t1.2 t1.5 t2.0 t2.5 | t0.01 t0.02 t0.03 t0.05 t0.10 t0.12 t0.15 t0.20 t0.25 t0.30 t0.40 t0.50 |
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