TP340C (チタン2種) の概要と成分について
TP340C (チタン2種) は耐食性に非常に優れており、純チタンの中でもTP270Cの次に純度が高く、柔らかく加工性に優れいている一方で引張強さもSS400と同等程度あり、私の会社では、TP340C をよく使用しています。TP340 Hという規格もありますが、これは熱間圧延の材料で、ここではTP340 C(=冷間圧延)について記載しています。
ホンダが2017年3月に発売したCBR1000PR SPの燃料タンクには、このTP340Cが採用されてマフラーにはTP340Cが採用されているようです。(1)。チタンは熱を加えると青紫の綺麗な変色が起こり見た目が綺麗なので、バイクや車のマフラーでよく見られますね。
純チタンは他にも、TP270C(1種)TP480 C(3種)、TP550C(4種)があり、数字が若い方が純度の高いチタンとなり、強度は数字が大きくなるほど上がります。
製造会社:新日鉄住金、等
TP340C の成分・特性一覧(JIS H 4600)
化学成分(単位:%)
N | 0.03以下 |
---|---|
C | 0.08以下 |
H | 0.013以下 |
Fe | 0.25以下 |
O | 0.20以下 |
Ti | 残り |
機械的性質
引張強さ (MPa) | 耐力 (Mpa) | 伸び (%) |
---|---|---|
340〜510 | 345 以上 | 18 以上 |
物理的性質
溶融点 ℃ | 1668 |
---|---|
比重 g/cm3 | 4.51 |
ヤング率 GPa | 106.3 |
電気伝導率 %(Cuに比べ) | 3.1 |
電気比抵抗 μΩ・m | 0.55 |
熱伝導率 w / m・k | 17.0 |
線膨張係数 / K(0~100℃) | 8.4 |
比熱 J / kg・k | 0.519 |
透磁率 | 1.0001 |
板厚公差
板厚 | 公差 |
---|---|
0.2 未満 | メーカー規格 |
0.2 以上 0.4 未満 | ±0.05 |
0.4 以上 0.6 未満 | ±0.06 |
0.6 以上 1.0 未満 | ±0.09 |
1.0 以上 1.5 未満 | ±0.13 |
1.5 以上 2.0 未満 | ±0.16 |
2.0 以上 3.0 未満 | ±0.20 |